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なぜ動けないのか――成果が出ない人に共通する“未完了”という盲点

身の回りにあふれる「未完了」という存在

日常を見渡してみると、私たちの周囲には驚くほど多くの「未完了」が存在している。

●提出しなければならないレポートが手つかずのまま残っている。

●返信すべきメールを「後でやろう」と放置している。

●急ぎの日程調整が必要なのに、別の用事を優先してしまっている。

一つひとつは小さなことでも、こうした未完了が積み重なると、私たちの行動や思考に確実な影響を与えていく。

コーチングにおける「未完了」の定義

コーチングの世界では、このような状態を「未完了(Incomplete)」と呼ぶ。

未完了とは、やると決めたにもかかわらず、完結していない行動・約束・思考のことを指す。

重要なのは、未完了は単なるタスクの遅れではなく、心理的エネルギーを消耗させる存在であるという点だ。

未完了がパフォーマンスを下げる理由

「やらなければならない」という感覚が頭の片隅に居座り続け、集中力や判断力を削っていく。

人は未完了を抱えていると、無意識のうちにそれに注意を奪われる。

その結果、本来力を発揮すべき場面で十分なエネルギーを注げず、

・物事がうまく進まない

・行動が止まる

・やる気が出ない といった状態に陥りやすくなる。

これは能力や意欲の問題ではなく、未完了による構造的なエネルギーロスと言える。

行き詰まりを感じたときのセルフチェック

「最近、どうも調子が出ない」「前に進んでいない気がする」 そんなときこそ、一度立ち止まり、自分の未完了を点検してみることが有効だ。 未完了を可視化し、「今、終わらせるべきことは何か」を明確にするだけでも、思考は驚くほど整理される。

未完了を終わらせることで動き出す

未完了は、一気に解決しようとする必要はない。 一つひとつ、確実に終わらせていくことが重要だ。 小さな完了を積み重ねることで、行動への抵抗感は薄れ、 「動ける自分」「決めたことをやり切れる自分」を取り戻していく。

コーチングとは、まさにこのプロセスを支援する技術である。 成果を出すために新しいことを足す前に、まず未完了を終わらせる。 それが、高いパフォーマンスへの確かな第一歩となる。